絵具、絵画材料のホルベイン

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スカラシップ・レコード

画材メーカーであるホルベインでは、国内で活躍する作家を支援するためのCSR活動として、1986年から奨学生制度「ホルベイン・スカラシップ」の運営を開始。2003年には、芸術文化の振興発展に高く貢献した企業や団体に与えられる「メセナ賞(新世代支援賞)」を受賞し、これまでに現在も活躍する1000人以上の作家を、奨学生に認定いたしました。

本展では近年、奨学生に認定した若手作家の中から12名を集め、3回目となる「スカラシップ展」を開催いたします。更なる躍進が期待できる作家の作品を是非ご覧ください。

催概要

【日程】

2025年6月19日(木)~6月23日(月)
※会期中にイベントを企画中。続報はX(@HolbeinArt)などSNSをご確認ください。

【時間】

11:00~18:00(初日は13:00から、最終日は17:00まで)

【場所】

ホルベイン アートスペース内ギャラリー
〒542-0064
大阪市中央区上汐2-2-5

【アクセス】

●大阪メトロ谷町線・千日前線「谷町九丁目」駅から徒歩3分
●近鉄大阪線「大阪上本町」駅から徒歩3分

あいさつ

長年にわたり企画・運営してきた『ホルベイン・スカラシップ』は、絵具・画材メーカー(送り手)である弊社が、若き画家の皆様(使い手)が“どのようにそれら(製品)を使って表現するのか?”を知り、そこから聞こえてくるリアルな声に耳を傾けながら共に成長して行きたいとの思いからスタートしています。
そしてこれまでに多くのアーティストに参加いただく中で『画家は絵具に“何か”を託す』ことを再認識し、絵画の根幹を形成するとも言える素材の意味を考えるきっかけをいただいてまいりました。

それと同時に、1950年代後半、アメリカの絵画界に登場した“ミニマルペインティング(Minimal Painting)出現以降の『絵画の死』”にまつわる半世紀以上に渡る議論に対し、『果たして本当に絵画は死んでしまったのか?』という疑問を抱き続けてきました。

絵画は、常に歴史の中で「何を描くのか?」との側面と「どのように描くのか?」との側面、その双方を考える中で前世代の表現への“敬重と批判”を原動力に更新されて来ました。その史実を鑑みると、確かに真のアバンギャルドとしての価値を持つ制作への取り組みは難しく、簡単なことではないでしょう。しかし今後、本当に必要となる表現とは“死”に対する反動としての単なる懐古や回帰、もしくは脅かし的でキッチュな内容ではなく、脈々と続く過去の芳醇な絵画史に向けてきちんと接続できる高い価値を伴った内容であると考えています。

その在り方への可能性を信じながら、いつの日か“絵具(媒体)”がそれを根底から支える時が訪れることを願い、そしてそれをこの日本という地から発信したいという大きな夢を抱きながら、未来に向けての企画を進めており、作家(使い手)と共に歩む弊社の姿勢を感じていただけましたら幸いです。

今回のスカラシップ奨学生による展覧会は、3回目を迎えます。
ご高覧いただく12名の作家は第34回から第37回と、比較的近年に奨学生に認定された作家です。どの作家も若く、これからの活躍が期待できる強い意志と力を持っています。明日の絵画の在り方をより強固に示す作品が生まれ出ることを願いつつ、引き続き豊かな若き才能との出会いを求め、共に進めてまいります。

 

作家一覧