色材・画材道具の提供を通じ、若手アーティストの活動を支援することを目的としたホルベイン・スカラシップ奨学制度も、この度34回目を迎えました。

本誌は、2021年6月に346名の応募者の中から選出された7名の奨学生が、1年間の奨学期間を経て感じた、表現や画材などに対しての変化を纏めたものになります。掲載されています作品は、ホルベインから受給した色材をメインに使用して制作しておりますので、合わせてご覧ください。

今回は奨学生の皆さんに奨学期間中に使用したホルベイン製品についても詳しく伺い、色材・画材道具が制作にどのような変化をもたらしたのか、各々の目線で語っていただきました。新たな奨学生の皆さんはこれまで、意識的に、または無意識のうちに色材やその色数、道具や手法を制限していたかもしれません。しかし、支給された油絵具やアクリル絵具、メディウムや画筆など、今まで触れたことがない新しい画材と対話し、取り入れることで、今までの表現をさらに広げ、新たに何かを見出したように感じます。

コロナウイルスによる影響で大人数で集まり、同じ物を共有することも難しくなり、気軽に試すという機会が少なくなってしまった昨今、スカラシップという形で奨学生の皆さんに様々な色材・画材道具を試してもらい、制作に何かしらの変化を与えることができたことは、私たちとしましては大変喜ばしい限りです。

本誌をご覧いただき、この7名の奨学生の今後の活躍にも期待し見届けてい ただければ幸いです。

ホルベインは色材・画材の提供を通じ、人々の感性を刺激し豊かな生活を育むことを目指しております。作家に寄り添いながら、より明るい社会へと共に歩み続けます。
2022年6月

ホルベイン画材株式会社
スカラシップ実行委員会