絵具、絵画材料のホルベイン

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はじめてのアクリル絵具!~ アクリリック[インク]×穂波梅太郎~

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アクリル絵具にはじめて触れる方向けに、作家がどういった風にアクリル絵具を使っているのか?使いやすさは?良い点は?などメイキングを交えて伝える特設ページ企画です。
今回は、アクリル絵具、油絵具等を使用した平面作品を制作する画家、穂波梅太郎さんによるアクリリック[インク]を使用した作品の制作、使用した感想をお伺いしました。

穂波 梅太郎 Honami umetaro
石川県輪島市出身
大阪芸術大学 芸術学部グラフィックデザインコース卒

必要なものが必要だと思った時手に入り、不思議に思ったことの答えがすぐに調べられる。

より無駄なく、より効率的に、より簡単に…

どんどんスピードの速くなっていく世界の中で感じた思いを忘れないため作品を作ります。

つくった作品達が、誰かに送る手紙のようにあなたへ私の思いを届けてくれると信じています。

これからも思いを伝える表現を追求してゆきたい。

https://umetaro86109.jimdofree.com/

 
 

アクリリック[インク]

ヘビーボディ、フルイド、インク、と粘度が異なる3種類で展開されている、ホルベインのアクリリックシリーズ。
なかでもさらりとしたテクスチャーと鮮やかな発色が特徴の[インク]を使用した作品のメイキングをご紹介します。

注目アイテム

アクリリック[インク]
水で薄めず使用できる、ホルベインの液状アクリル樹脂絵具。顔料濃度が高く一度塗りでも鮮やかに発色。耐光性に優れ、乾燥後は耐水性となる。同シリーズの[ヘビーボディ]や[フルイド]と混色・併用も可能。4種類の専用マーカー容器(別売)やエアブラシ、つけペンなど幅広いツールに対応する。全49色とメディウム2種の展開。

アクリリック[インク]を使用してみて

アクリリック[インク]を使用した作品例 穂波梅太郎作

いつもはヘビーボディやメディウムを使用して絵を描いています。
今回初めてインクという流動性のある素材を使わせていただきました。
ヘビーボディを水で溶いたものよりも発色がよく、顔料インクのため乾燥すると不透明性があり黒色の背景の上でもしっかりと発色してくれました。
今回、私はティッシュを使用してたらし込みのように使用してみました。筆でグラデーションを作るときとは違い偶発的にできる滲みがきれいで作業していて楽しかったです。
たらし込みだけではなくドリッピングのような技法にも使用できる画材なので、今後もどんどん新しい使い方が発見させていく楽しい画材だと感じました。

制作メイキング

使用した画材はこちら
アクリリック[インク]
アクリリック カラー[ヘビーボディ]
アクリリックメディウム クリスタルバーニッシュ
●MDFボード
●ティッシュペーパー 

1…MDFボードにジェッソを塗る
2…下書き
3…アクリリックカラー[ヘビーボディ]を使用して魚の部分を着色
4…魚のヒレの部分にティッシュを配置 ※同じ方向にしわを入れることがヒレらしく見えるコツです。

5…配置したティッシュに水を染み込ませる
6…アクリリック[インク]をティッシュに垂らして濡れた部分に染み込ませながら着色する
※ティッシュを配置することで希望した範囲にアクリリック[インク]で着色できるようになります。
立体的になるように、一番下になる部分からティッシュを配置して着色していきます。
7…さらに、他にヒレを作りたい部分にもティッシュを配置 ※ヒレが重ならない部分は同時に着色できます。
8…同様に水→アクリリック[インク]の順でティッシュに着色する

9…着色した部分を乾燥させる
10…インクを乾燥させたティッシュの部分にクリスタルバーニッシュを塗る
※上にティッシュを重ねて同じ方法で着色する場合、一度着色した部分に色がにじまないようにするためのコーティングです。
11…乾燥
12…アクリリックカラー[ヘビーボディ]を使用して背景部分を着色

13~16…同様の方法でさらにヒレを作成

17…着色部分を乾燥
18…背景と同じ色を使用してヒレの周りを整える
19…ヒレの下に来る背景は単色で作成しておくと形を整えるときに作業しやすくなります
20…ヒレの着色はここまで

21~22…アクリリックカラー[ヘビーボディ]を使用して鱗や模様を描き入れていく
23…アクリリックカラー[ヘビーボディ]フタロブルーを使用して陰影をつけていく
24…魚の部分に仕上げとしてクリスタルバーニッシュを塗り、完成です


アクリリック[インク]基本の使い方

アクリリック[インク]のさらさらとした流動的な特徴を活用し、濃い発色がそのまま美しいにじみとなった作品を制作いただきました。
身近なティッシュを使った奥行きのあるテクスチャーが魅力的です!今回、穂波さんは直接画面に絵具をたらす「たらしこみ」技法で制作いただきましたが、もちろん筆を使っての描写も可能です。
基本の使い方を紹介する動画もぜひご覧ください!